死亡後の手続きで必要となる書類
1 相続開始後(被相続人死亡後)に必要な書類はたくさんあります 2 死亡直後に必要となる書類 3 役所における手続きで必要になる書類や資料 4 相続手続きの際に必要な書類 5 相続関係の書類にお悩みの際には専門家に相談しましょう
1 相続開始後(被相続人死亡後)に必要な書類はたくさんあります
人が亡くなった後には、役所への届出や、年金や保険の手続き、相続財産に関する手続きなど、さまざまな手続きを行う必要があります。
各手続きにおいては、それぞれ多くの書類や資料を揃えて提出しなければなりません。
以下、死亡後の主な手続きと必要書類について、時系列順に整理して詳しく説明します。
2 死亡直後に必要となる書類
⑴ 死亡診断書または死体検案書
被相続人が亡くなった場合は、医師が発行する死亡診断書または死体検案書を取得します。
⑵ 死亡届
死亡診断書または死体検案書を添付し、役所に死亡届を提出します。
死亡届は、死亡の事実を知った日から7日以内に役場へ提出する必要があります。
⑶ 火葬許可証・埋葬許可証
死亡届を提出すると、役所から火葬許可証が交付されます。
火葬許可証は、葬儀等で火葬をする際に必要になります。
火葬後には埋葬許可証として返却され、墓地で納骨する際に必要となります。
3 役所における手続きで必要になる書類や資料
⑴ 健康保険証の返却
被相続人が加入していた健康保険証を役所や勤務先に返却します。
⑵ 介護保険被保険者証の返却
介護保険被保険者の方(65歳以上の方など)が亡くなった場合、介護保険証を役所へ返却します。
⑶ 年金受給停止の手続き
年金を受給していた場合は、年金受給者死亡届を提出して支給を止めます。
4 相続手続きの際に必要な書類
⑴ 戸籍関係書類
多くの相続手続きの前提として、すべての相続人を調査する必要があります。
相続人の調査をするためには、戸籍謄本類を収集します。
基本的には、被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本と、相続人全員の現在の戸籍謄本を取得します。
戸籍謄本は、広域交付制度を利用することで効率的に収集することができます。
ただし、広域交付制度では取得できないものについては、取り寄せに時間がかかることもあるため、早めに着手をしておくと安心できます。
戸籍謄本類は、多くの数に及ぶこともあります。
金融機関や法務局で何度も同じ書類を提出しなければならないのは、大きな負担になります。
これを簡略化できるものとして、法定相続情報証明制度の利用が挙げられます。
法務局に戸籍関係書類と相関関係をまとめた一覧図を提出することで、法定相続情報一覧図の写しの交付を受けることができます。
無料かつ複数枚の交付を受けることができますので、相続手続きの際に活用すれば、複数の手続きを効率的に進められます。
⑵ 相続財産に関する書類
相続財産に関する書類は、直接手続きに用いることは多くありませんが、財産の手掛かりをつかむための重要なものとなります。
例えば、被相続人の不動産を調査する場合、固定資産税納税通知書や名寄帳、登記簿などを確認します。
預貯金を調査する場合、通帳やキャッシュカードを確認します。
株式などの有価証券については、取引報告書や証券会社発行の残高証明書を確認します。
民法上は相続財産ではありませんが、相続税申告においては相続財産とみなされる生命保険金についても、保険証券や保険会社が発行する保険金額に関する書類を確認します。
⑶ 遺産分割協議書の作成
相続人が複数いる場合は、誰がどの相続財産を相続するかについて話し合い、その内容を書面に記した遺産分割協議書を作成します。
遺産分割協議書には相続人全員が署名と実印による押印をし、印鑑証明書も添付します。
遺産分割協議書は、金融機関や法務局での相続手続きの際に必ず求められるため、早めに作成しておきましょう。
⑷ 遺言書がある場合
被相続人が遺言書を残している場合、基本的にはその内容に従って相続財産を配分します。
法務局で保管されていない自筆証書遺言や、秘密証書遺言がある場合、家庭裁判所で検認手続きを行ない、検認済証明書を取得します。
⑸ 預貯金の解約・払い戻し、有価証券の名義変更
金融機関や証券会社所定の相続手続き書類を作成するほか、一般的には遺産分割協議書、印鑑証明書、戸籍謄本類一式が必要とされます。
⑹ 不動産の相続登記
不動産の相続登記をする際は、相続登記申請書を作成するほか、一般的には遺産分割協議書、印鑑証明書、戸籍謄本類一式、被相続人の住民票除票、不動産を取得する相続人の住民票、登録免許税が必要です。
⑺ 相続税申告
相続税が発生する場合には、相続開始を知った日(一般的には被相続人死亡日)の翌日から10か月以内に、申告と納付を行わなければなりません。
申告の際には相続税申告書の作成が必要となるほか、相続人の身分関係の書類や、財産の評価額を証明する書類が必要です。
身分関係の書類としては、戸籍謄本類一式、相続人のマイナンバー確認書類などが挙げられます。
財産評価に関する書類としては、預貯金の通帳の写しや残高証明書、不動産の評価書類、有価証券の残高証明書(相続財産評価額が記載されたもの)、生命保険金・死亡退職金の支払証明書、金銭消費貸借契約書や請求書、葬儀費用に関する領収書などが挙げられます。
5 相続関係の書類にお悩みの際には専門家に相談しましょう
死亡後の手続きでは、死亡診断書や戸籍謄本、住民票除票、印鑑証明書、相続財産に関する証明書など、多くの書類が必要になります。
それぞれの手続きで求められる書類は異なり、期限が設けられていることもあります。
そのため、初期段階において、どのような手続きを行なわなければならないか、そのためにどのような書類を収集しなければならないかについて、計画をすることが大切です。
書類の不備があると、手続きが進められなくなってしまい、手戻りが発生することもあります。
相続に関する書類の中には、司法書士や税理士、弁護士、行政書士などが相続人の方の代わりに収集できるものもたくさんあります。
書類の収集や整理に不安がある場合は、できるだけ早いタイミングで専門家に相談や依頼をすることで、相続手続きをスムーズに進められるようになります。





























